やるぞ!バラの薬剤ローテーション!!
バラの薬剤ローテーション「ここだけ見ればいいよ!!」ってページがあればいいなーと思ったけどなかったので、自分で作りました。
同じものを使い続けると耐性ができて効果が薄れるらしい。
ずっと効果的に使うためには別系統の薬剤をローテーションするといいらしい。
とは言っても、薬の系統なんて忘れるんだよな〜〜〜!!
マイローズシリーズはタイプ別に色分けしてマークがついてるから便利ですよね。
そこで!
バラの薬剤(殺菌剤)ローテーションについて調べました。
殺虫成分を含む殺虫殺菌スプレーのローテーションも紹介してます。(それだけ知りたい方は目次から飛んでください)
バラの殺菌剤3成分
(予)=予防成分/(治)=治療成分
薬剤散布頻度
デリケートなバラなら10日〜2週間ごと。丈夫なバラなら2週間〜1ヶ月ごと。(参考:鉢で美しく育てるバラ)
いずれにせよ2週間に1度がベストでしょうか?
散布時間は風がない早朝や夕方に。
高温になると薬害がおきやすいので、朝や夕方のできるだけ涼しく風がない時間帯に散布します。
ご近所迷惑にもなるので人通りが少ない時間に。
しっかり効かせる!薬剤散布の仕方
希釈タイプはパッケージを確認して書いてあるとおりに正しく希釈してください。(濃度を濃くすると薬害が出たり、かえって耐性菌を発生させる原因になります。)
正しく希釈した薬剤でまんべんなく葉を濡らします。
ビチャビチャにするのは薬剤によります。
特に病害虫は葉の裏に潜んでいるので、葉の裏によ〜くかけます。
「かけ過ぎない(薬害が出る)」と書いてあるスプレー剤もあるので、使用方法を確認してください。
ロハピなどの病害虫の気孔を塞いで窒息させるタイプは「ビチャビチャにかけてターゲットを覆う」ことで効果があります。
噴霧器はロングノズルがいいです!!!
葉の裏にかけにくい場合は、鉢を倒すとかけやすくなります。ただし、鉢に近づくことになるので薬剤が顔や体にかかる可能性が高くなります。気を付けて!
……なので、噴霧器はロングノズルがいいと思います。
梅雨・秋の長雨に要注意!
病原菌は以下2つの条件を満たすときによく増えます。だから梅雨~台風の時期は特に要注意!!
- 気温18度〜25度前後
- 6時間以上の濡れた状態(時間は記事によって差がありましたので、ここでは6時間としました)
気温はどうにかできる問題じゃないので、一刻も早く乾かすこと!
できるだけ風通しがいいところに置くのはもちろん、雨後、葉についた雨を振り落とすだけでも効果があるそうです。(参考:消毒について|コマツガーデン)
長雨のわずかな晴れ間に散布!直後に雨でも意味がある。
また「雨が続いて薬品散布できない!」というときでも、晴れ間が出たスキに散布するのが大事。
もし、散布直後に雨が降っても効果があるそうです。(参考:バラを美しく咲かせるとっておきの栽培テクニック)
時間の話は本には書いてなかったですけど……私がどこかで見た話だと「散布後6時間(最低でも3時間)」は雨が降らない方がいいみたいです。
(↑初めて購入したバラ栽培の本。でも、庭植えメインだったのであまり参考にならなかった。また、初心者向けの内容ではないと感じた。芽接ぎの仕方が載っていたのはよかった。やってみたい)
他の殺菌成分
この記事では3成分のローテーションを中心に紹介しましたが、3成分以外にも黒星病やうどんこ病に効く成分があります。
- キャプタン
- DBEDC
- カプリン酸グリセリル(デカン酸グリセリル)
使用回数や育てるバラの数によっては散布回数も多くなるので、他の成分を含んだ薬剤も組み込むと安心かなーと思います。
でも、あまり買い足すと家庭では期限内に使いきれないので買い足す場合は、使用可能作物が多い殺菌剤を選ぶと良いですね。
希釈するタイプならオーソサイド(有効成分:キャプタン)は広く野菜にも使えるので家庭菜園をしている人は消費しやすいです。(展着剤も忘れずに。ダインが有名ですがバラの家ではパラフィン系のアビオン-Eがおすすめされていました。)
スプレー剤ならサンヨール液剤ALスプレー(有効成分:DBEDC)が手軽です。
もしくはロハピ(有効成分:カプリン酸グリセリル(デカン酸グリセリル)は食品原料99.9%で回数制限なしで何度も使えます。(物理的に閉じ込めて殺虫殺菌するタイプ)
オーガニックに挑戦するなら菌の黒汁を葉面散布すると病原菌を抑制して病気になりにくい、とも聞いたことがあります。
耐性を作らせない!バラの薬剤ローテーション(スプレー)
バラの家でオススメされている薬剤ローテーションです。(参考:【楽天市場】バラ栽培資材 > 簡単スプレー:バラの家 【バラ苗専門店】)
殺虫殺菌剤スプレーなので、害虫と病原菌の両方に対応できます。現在、使用している薬剤がある場合は成分をご確認ください。
成分によって使用回数が定められているため、確認をしないと使用回数をオーバーしてしまいます。
5鉢前後のバラに。薬剤2種類ローテーション
「ベニカXファイン」から開始して「アタックワンAL」と交互に2種類をローテーションします。
- ベニカVファインスプレー(アニリノピリミジン系)
- アタックワンAL(EBI剤)
アニリノピリミジン系「ベニカXファインスプレー」
マイローズシリーズのベニカXファインと同成分です。こちらのパッケージの方が内容量が50ml多いです。
10鉢前後のバラに。薬剤3種類ローテーション
この3本で隙なしです。
「ベニカXファイン」から開始して「アタックワンAL」、「モスピラントップジンMスプレー」の3種類をローテーションします。
- ベニカXファインスプレー(アニリノピリミジン系)
- アタックワンAL(EBI剤)
- モスピラントップジンMスプレー(ベンゾイミダゾール系)
モスピラントップジンRもありますが、モスピラントップジンMの方を使います。Rの方はベニカXファインと成分が重複するため、使用可能回数が減ってしまいます。
EBI剤「アタックワンAL」
20鉢前後のバラに。薬剤5種類ローテーション
20鉢にもなってくると希釈タイプの方がコストカットになるような?でも、オススメとして紹介されていたので紹介しておきます。
「アタックワンAL」から開始します。続いて「ベニカXファイン」、「ベニカマイルド」、「カダンプラスDX」、「モスピラントップジンMスプレー」の5種類をローテーションします。
- アタックワンAL(EBI剤)
- ベニカVファインスプレー(アニリノピリミジン系)
- ベニカマイルドスプレー(他の成分)
- カダンプラスDX(EBI剤)
- モスピラントップジンMスプレー(ベンゾイミダゾール系)
*ベニカマイルドに含まれているデンプンは他の成分とは違う殺菌タイプで粘着効果により、虫や菌を物理的に閉じこめ、殺菌・殺虫します。科学的な薬剤と比べると、効果は劣りますがローテーションに組み込むと効果的です。
【楽天市場】バラ栽培資材 > 簡単スプレー:バラの家 【バラ苗専門店】
ベンゾイミダゾール系「モスピラントップジンMスプレー」
順番に意味はあるのか。
「ベニカXファイン」から開始なのは何か意味(効果に違い)があるの?
20鉢以上だけなんで「アタックワンAL」から開始なの?
……と思いませんでした?
私は思いました。だから、疑問を解決するために問い合わせてみました。
「順番に意味はない」そうです。
なので、現在使用中の薬剤があっても、それに含まれた有効成分とは別系統の有効成分を含んだスプレーを選んで買い足すことで効果的なローテーションができます。
私が思うに20鉢用のローテーションだけ「アタックワンAL」から開始なのは、ローテーションの中に有効成分が同じEBI剤系統の「カダンプラスDX」が含まれるから、かな……と思います。
同系統が連続するのはあまり望ましくないと思うので。
私自身はできれば殺虫成分を控えたいです!
オーガニックにこだわりはないんだけど、うちの庭にはマルハナバチが来るので、できれば殺虫成分が含まれるものはあまり使いたくないんですよね~~。
マルハナバチにラズベリーの受粉をお任せしているので!(あと農薬って野鳥にも影響あるのかな?かかった虫食べちゃったりとか)
うちには丈夫なバラしかないので、今年はロハピをメインに、梅雨や台風の時期(6月〜10月くらい)に他の殺菌剤を重点的に使おうかな〜……などと私は考えています。
ちなみに私が持っているのは、オーソサイド、モスピラントップジンMスプレー、サルバトーレME、ロハピ、オルトランDX(使い切ったら、もう買わない)です。(有機肥料を使っているので菌の黒汁も持ってます。)
ベニカXファインスプレーはマイローズじゃない方が内容量が多いよ。
バラに使うからって、パッケージだけ見て買うと損するよね~~。
容量が50mlも違うから「マイローズの方がかわいいから絶対にマイローズの方を買う!!」と思ってる方以外は赤い方をオススメしますよ。